2021-01-01から1年間の記事一覧

在宅ひとり死のススメ

在宅ひとり死のススメ 上野千鶴子 文春新書 最近の私の読書傾向を見て、長男から ”気持ち病んでるんじゃね?” と心配された。 病んではいない。 しかしながら、いつゴールを迎えてもおかしくない年齢だ。 私の両親の人生の終え方を観ても、 それはいつ、突然…

同調圧力:日本社会はなぜ息苦しいのか

同調圧力:日本社会はなぜ息苦しいのか 鴻上尚史 佐藤直樹著 講談社現代新書 最近、公私に忙しく読書時間が確保できない日が続いている。 絶対的意思を持って本に向かえば良いのかもしれないが 睡眠時間を削るのも嫌だし(翌日の不調が容易に想像できる)、 …

老後レス社会

老後レス社会:死ぬまで働かないと生活できない時代 朝日新聞特別取材班 祥伝社 読み終えてまず、 老後レス 上手く表現した言葉だな、と思った。 少子高齢化社会の問題が取り沙汰され始め久しいけれど、 年々この問題が身近になってくる。 まず、私自身も”辞…

認知症の人が「さっきも言ったでしょ」と言われて怒る理由

認知症の人が「さっきも言ったでしょ」と言われて怒る理由 木之下徹著 講談社+α新書 本書を通じて著者から読者へ伝えたいこと。 認知症の人、それは将来の自分の姿であること。 認知症の人、まさにその人は「人」なんだということ。 私がこの本を手に取った…

青春とは、

青春とは、 姫野カオルコ著 文藝春秋 フィクションとはいうものの、 著者とほぼ同世代で、舞台となっている滋賀県に12歳まで暮らした私にとっては、リアルに頭の中に描かれていく。時代背景、地域の特異性に共感しながら読み進めていく。 家庭内のことや子…

知事の真贋

知事の真贋 片山善博著 文藝春秋 出版年度が2020年11月である著作。 昨年1月から突如突入したコロナ禍においての知事の采配に触れながら筆が進んでおり、おかげで問題意識を身近なものと感じながら地方自治のあり方を考える機会となった。 おりしも、…

その果てを知らず

その果てを知らず 眉村 卓 講談社 懐かしい作家さんの作品。 中高生の頃、SF小説を好んで読んでいた、その中のお一人。 久しぶりのSF的(この作品は、SF作品とはカテゴライズされない気が...)小説は、ストーリーの流れを追う事に苦労した。 この作品は、著者…

ダリウスは今日も生きづらい

ダリウスは今日も生きづらい アヂィーブ・コラーム著/三辺律子訳 集英社 巻末、訳者あとがきにあらすじが上手くまとまっているので抜粋。 「アメリカ人の父とイラン人の母の間に生まれたダリウスは、生まれも育ちもアメリカオレゴン州のポートランド。イラン…

こどもホスピスの奇跡

こどもホスピスの奇跡:短い人生の「最期」を作る 石井光太 新潮社 私には小学校入学を目前に控えた頃に、腎盂炎で他界した従兄弟がいた。 最後にお見舞いに行った時のことを、今でも鮮明に覚えている。 おそらくは、そんな記憶もあって、興味を抱いて手にし…

ガラスの50代

ガラスの50代 酒井順子著 講談社 氏がmi-molletに寄稿されたエッセイを纏めた1冊。 著者の作品は、2003年”負け犬の遠吠え”以来手に取ってこなかったが、書名を見て読んでみたくなる。 第1章、冒頭より”夏目漱石は四十九歳で亡くなりました”と始まり、何故…

ひきこもれ

ひきこもれ:ひとりの時間をもつということ 吉本隆明 SBクリエイティブ(株) 2020.9 私は人との付き合いが苦手だ。 思えば、幼い頃から外出が嫌いで、両親に否応なしに連れて行かれる外出も早く自分の家に帰りたくて仕方なく、帰宅するとすぐ自分の部屋に閉…

ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー

ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー ブレイディみかこ イギリス人の配偶者と11歳になった息子を共にイギリス南部ブライトンという町で暮らす著者が、息子の学校生活、友人関係を通して感じたイングランドの一般的な(もしくはそれより少し下級階層…

今日の私は、だれ?:認知症とともに生きる

今日のわたしはだれ?:認知症とともに生きる ウェンディ・ミッチェル シングルマザーとして、キャリアウーマンとして颯爽と生きてきた著者ウェンディーが、徐々に病魔に蝕まれ、58歳で若年性認知症と診断される。 その診断されるまでの心の揺れ、 診断確定…

ツナグ:想い人の心得

ツナグ:想い人の心得 辻村深月 前作のツナグは心に残る一冊であったので、楽しみにして手にとった続編。 使者、歩美は使者隣7年が過ぎ、大学を卒業し社会人2年目を迎えている。 今作冒頭の”プロポーズの心得”では、杏奈という新しく使者として登場してくる…

公園にて

コロナ感染が怖くて外出できない。 長男の就活が心配で、気分が落ち込み外出できない。 そして、 気付けば1週間、家の中で、 ゴロゴロ、鬱々過ぎていた。 外は、あんなにも綺麗な青空なのに。 私は、陽の差さないマンションの1室で、 今日もまた1日、過ぎて…

長男の就活

個性的過ぎる長男の就活が始まった。 そもそも、創作活動好きなピーターパン症候群気味な彼を、就職する気にさせるのが大変だった。 ようやく就活を始めた彼だったが、 第一希望、第二希望と不合格連絡が続き、ついに就活に向かっていたベクトルが再び遥か彼…

久しぶりの投稿

家族ってなんだろう… なんてベタな事、考えて、悩んでます。 私達夫婦は食の好みがバラバラで、 今までは私が夫に合わせてきた。 ところが、私が高血圧症であると診断され、食事療法を行い始めたため、 半年前くらいから食事のメニューが違っている。 その上…