母を想う

父の他界をきっかけに、

私に家族が、

いなくなった。

父を失った事は事実だが、

母をも……失ってしまうとは……

父を失った悲しみに打ちひしがれていた私は想像もしなかった。

 

今、私は実の母に会えない……

正確に言えば、自由に会う権利を与えて貰っていない。

実の母と娘なのに何故??

と思い悩みはするけれど、

社会的弱者な私には打つ手がないのが現状だ。

 

それでも。

母と同じ年頃の女性をお見かけすると、

母を想い涙ぐむ。

母を想い、目の前のその女性が心配になる。

 

私は何歳になっても母にとっては娘。

身体の弱い母は、それでもいつも私の力になろうとしてくれていた。

"いつでも手伝いにいくから"と……。

 

こんな日が来るとは思わなかった私は、

"いいよ、いいよ。

来てもらっても、体調悪くなるだけでしょ?"

と……返答していた。

 

手伝ってもらう、もらわないは別として、

"ありがとう"

って言えば良かった。

 

今日、yahooで

脳科学者の母が、認知症になる』の筆者で脳科学者の恩蔵絢子さんの記事を読んで母を想った。

 

以下yahooの記事より

"そして「何かやらなくては」と思うのでしょう。母は、居間に畳んであった自分の洋服をわざわざ崩して、畳み直しはじめます。行動だけをみると無駄な行動です。でも、もともと母は、人のためにいつも動きまわっている人でした。

そう考えると、こういった行動に母らしさが見えたんです。「母は私を助けようとしてくれているんだな」と。畳んだ服を崩してたたみ直すのは、自分で物事に参加している、物事に整理をつけているというしるしなのだと思います。自尊心を保つ上でも、母にとって服を畳むのは大事な仕事だと思えました。"

"https://nakamaaru.asahi.com/article/12433013

 

母は私を助けようとしてくれていたのです。

ごめんなさい。

意地っ張りな娘で……。

 

私の母も。

4年前に認知症と診断されました。